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ぶたこな日々(^oo^)にようこそ。音楽で言葉で心で、今年もいろんな人と対話したいなぁ。

by butako

NYフィル、オープンリハーサル見てきた(^oo^)

行ってきました。面白かったです。では報告いきますっ。

8時前に家を出まして、ホールに着いたのが、9時になる10分前ぐらい。まだ入り口のドアが開いてなくて、早くも待ってる人たちが、20か30人ぐらい。
9時になって、ホールの入り口が開きました。それまでには50人ぐらいかもっとかな・・その人たちがどどっと中に入ります。これからチケットを買う人もいました。それでもいいのね。

こっからホールの中に入るのには、何箇所か並ぶところがあるみたいです。私は西エスカレーター前というところで並びました。前に来たときもここに並んだので慣れてるし。今日で三回目だもんね。こっから30分ほど待ち、九時半よりも少し前にエスカレーターにのぼれました。このときに、荷物検査とチケットもぎりがあります。エスカレーターにのって上に上がると、今度はホール内部への入り口。ここがまだ開いてない。ドア一つ一つの前に職員がいて、プレイビル(プログラム)を配ってます。夜のプログラムと同じものです。それをもらって待つこと五分ほど。ドアが開けられて、とうとう客席に入れました。

たくさんいるように見えた人たちも広いホールに入ってしまえば、余裕です。みんなそれぞれ気に入ったところに席を見つけます。二階のバルコニーの前の方も人気みたい。一階オーケストラ席は、見上げるみたいな形になるので、上から見下ろした方が管楽器とか後ろの方の楽器はよく見えそうです。私は一階の前の方、オーケストラ席の真ん中に席を決めました。番号でいうとSの107という席。左右でいうとこれがほんま真ん中ぐらいです。指揮者の真後ろって感じやった。前からいうと、前から20列ぐらいまでは関係者用に確保されてロープかはってあって、その後ろから私たちが座れて、そっからいって6-7列目ぐらいってところ。前に誰も座ってなかったので、見やすかったです。

今日の大事件はというと・・・・。

元々今日の予定は
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Christoph Von Dohnanyi - conductor -
Mitsuko Uchida - Piano -
Thomas Stacy - English Horn -

Gyorgy Ligeti "Atmospheres"
Beethoven "Piano Concerto No. 4"
Sibelius "The Swan of Tuonela"
Janacek "Sinfoniatta"
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ということだったんだけど、なんと指揮者さん病気になったんだって。で、代わりの指揮者が急遽用意されたみたい。こんなこともありますよね。指揮者の名前は「Semyon Bychkov」という人です。この人も活動の紹介なんかを見ると、けっこう世界をまたにかけて活躍しているようです。私は知らなかったけど(^oo^;)あははは。

で、今夜のプログラム、すなわちこのリハのプログラムも、ベートーベン以外がキャンセルされ、かわりに入ったのが、「ショスタコービッチの交響曲7番 レニングラード」って曲でした。リハーサルは10時丁度ぐらいから始まりまして、途中休憩を20分はさんで、なんと午後一時過ぎまでずーーっと続きました。今まで見た中では一番長かった。手直しも丁寧。やっぱ急だったからだろね(^oo^;)

しかし、このショスタコさんの曲、すごい曲ですね。曲目解説に「この時代の抑うつされた絶望感、そしてその中で生まれた市民の政府への反発感情、そして将来への強い希望・・・それをどういうバランスでこの曲の中に見つけるかは、聴く人個人個人に任されるのかもしない・・みたいな文章があって、なんか深いなぁ・・と思ってしまいました。

昨日は学生オケ、今日はプロのオケと聴いたわけだけど、やっぱほんまこのオケはすごいんですよね。音が全然違うって言ったらもうすでに失礼なのかもしれないけど、本当に素晴らしかったです。特に管楽器たちがどれもよかった。今日その中で気に入ったのは、オーボエ。私の中でオーボエって「いっぱいいっぱい」というイメージが強いんだけど(^oo^;)、いや顔を見ながら聴くからかもしれんけどね、起今日のオーボエは、いい意味でいいバランスで空気を含んでいるというか、私が好きなゆるみ加減で、とっても気持ちよかったです。

とにかくトゥッティで打楽器も管楽器も全員が鳴ってるときは、びっくりしたけど、足元が音楽が聞こえてきた。これは気持ちの問題とかでなく、実際足の裏がビンビン響いてるんですね。誰でも感じるぐらい。バイブレーションがはっきりと。こんなん他のホールではあんまり感じたことなかった。すごい鳴り方でした。指揮者さんもとってもよかったです。とってもクリアで、変拍子になるところは、必ず小節線をまたぐところで、私が見てもわかるぐらい図形わかりやすかったし、それで別に音楽を台無しにしてるわけでもなく、流れていて・・・。

分厚いバスタオルを持ってきていて、合間合間に汗をふきふきしてはりました。

そして、12時過ぎ・・・。ピアノがセットされ、とうとう現れましたで。内田光子さん!!本物や本物や!って思わず心の中で叫んでしまいましたさ。テレビやCDのジャケットで見たことあるあの人がこれかぁ・・という感じ。とってもスリムでした。アースカラーの綿パンツに黒のティーシャツ。ネット素材のサマーセーターみたいなのを上に重ねて着てました。ピアノがセットされて、まだオケのメンバーが出てくる前から1人で登場し、みんなが拍手すると、手を振って笑顔で答えます。音だしがざわざわと聴こえる中で、ピアノの響きを確かめるように、いろんなフレーズを試し弾きしてはりました。

リハーサルは丁寧に、最初は各楽章通して、そのあとうまく合わないところを、4回も5回もやり直してました。納得いくまで。

ちょっとびっくりしたのは、最初の楽章、冒頭のピアノ部分のあとオケが入り、それからしばらくオケが続くところで、いきなり客席の方を向き、何をするのかと思うと、階段もないのに、客席にストンと下りてきた。ロープを飛び越えて私たちが座ってるところに向かってきて、一番後ろまで。そこでしばらくオケを聴いてはりました。私もコーラスの演奏会の時によくやるんだけど、客席でどんな響きか、こうやってお客さんが入っていてもかまわずやるんだぁ・・なんて思いました。近くで姿が見られて得した気分。

そして、リハが1時少し過ぎに終わったあとは、5分ぐらいは調律師さんと打ち合わせ。ここをこんな風に調整してほしいとアピールしてはりました。で、その後、もう帰るのかと思ったら、1人で練習し始めた。ちなみにオケのリハが終わった時点でほとんどの客は帰っていて、掃除とかも始まっていて、残っていたお客さんは10人とかそのぐらい。私も、もう少し前までいってしばらく聴いてました。15分ぐらいは続きました。まるで、協奏曲ではなくピアノのソロのリサイタルに来た気分で、すんごく得したかも。オケと一緒もいいけど、ピアノのソロだけでも、ここのホールっていい感じやなぁ・・・。


光子さんのソロ練習も終わったところで会場を後にしました。なんか、幸せ気分やなぁ。オケもよかったし、ピアノも素敵やったし、リハの進め方もすんごく気持ちよかった。これで15ドルは安い!やっぱ私は、こういう普段着の練習を見せてもらうのが、好き。ショスタコービッチの曲もなんだか、とってもドラマチックで、ちょっとな長かったけど(^oo^;)好きになりました。名曲だぁ。
by butakotanaka | 2005-04-07 20:11 | NY・留学