健康大切(^oo^)
2016年 09月 02日今年の1月から練習を重ねてきた森の宮ライゼコールの演奏会がいよいよ今週末、日曜に迫りました。
この団に入れてもらったのがもう5年ぐらい前になるでしょうか。
それでも今回の演奏会が30回記念となっているこの団の歴史からすると、私たちはまだまだ新参者です。とても優秀な歌い手さんが多く、最初は入れていただくだけで光栄だと思いました。主にバロック音楽を演奏するこの団体、演奏会のときは、古楽器奏者の方々との共演も楽しみです。一緒に歌わせていただくだけで幸せだと思っていた私に、この団の指揮者は、色々な可能性を与えてくださいました。練習伴奏をさせていただいたり、パート練習を受け持たせてもらったり、英語を詳しく学ぶ中で苦労して得てきた私なりの発音のコツみたいなものも皆さんにシェアする機会を歌えていただいたり。そんな機会ごとに、優秀な歌い手さんたちと学ぶのだからと、その前に準備を重ねる時間が、自分自身の学びになりました。
こんな経験だけでも十分にありがたいことだと思っていた私に、今度は一つのステージを指揮してみないかと、声をかけられたのが今年の1月でした。本当に驚いたし、正直、すごく不安が先に立ちました。こんな未熟な自分が、こんな優秀な歌い手の皆さんの指揮なんて、務まるのかなって。でも、何度も考えて、54歳というこの年齢で、こんな貴重な新しい挑戦の機会を与えられて、断ってしまったら自分の成長はない!って思いました。これまでも、エリオットとのシューマンの演奏やNYでの数々の経験も、たいていはそんなん無理!から始まって、それでもあきらめずにやり続けたら、きっとできる!という体験をしてきたんだから、今回もきっといろんな助けを得ながら、そうなれる!そうできる!と信じて、勇気を持ってお受けしました。
そして、この8か月間のいとなみは、私の予想をはるかに超える幸せな時間の積み重ねとなりました。
演奏するにあたって、解説を書くのを手伝ってくれたメンバー、練習の中で適格な質問をしてくださることで前に進むきっかけを与えてくれたメンバー、練習の後に必ず来てくださってアドバイスを下さるメンバー、練習に対するコメントを直接伝えてくれたり、メールをくれたりして、私を励まし続けてくれたメンバー、ただただ一生懸命歌ってくれる人たち、私が提案することをまずはやってみようと思ってくれた人たち、他のパートの試みも興味を持って聴いてくれていた人たち、そして、何よりも最初にお話しを下さったときから一貫して、ずっとフォローし、守り続けてくださった指揮者の中安さん。
昔から大好きだったラッススの音楽を、自分が指揮して演奏できる日が来るなんて思ってもみなかったけど、指揮するからこそ、もっと知りたい、分かりたい、分かったことをみんなに伝えて一緒に楽しみたい、幸せを感じたい、その思いで、1回1回の練習に備えてきたことが、少しずつ少しずつ実を結んできました。みんなの心が一つになり、声も一つになり、素晴らしいポリフォニーの世界が紡がれているのが、最近の練習では感じられるようになってきました。
私の指揮はへなちょこだけど、私が少々間違って振っても、皆さんの方がしっかり歌ってくださるように。
なんてありがたい、なんて幸せなことなのでしょう!
そのコンサートがいよいよ次の日曜に迫ってきました。
指揮するステージはもちろんだけど、今回は他にも魅力的な曲がたくさん。
ブラームスのモテット、アカペラで歌うロマン派の醍醐味を感じさせてくれる名曲で、第2ステージの水のいのちは、高校時代から歌ってきた日本の合唱組曲の永遠の定番といえる曲。若いときに歌うのとは違って、命とは、生きるとは、ということをこの年になるまで、みんな、いろんな経験をしてきているから、心の濃さみたいなものが違っていて、時々その思いがあふれて歌いながら胸がいっぱいになることも。今回のメイン曲、バッハのカンカータも、命や生きること、死ぬことが歌われています。きっといいコンサートになるはず。きっとまた特別な思い出ができるはず。
準備不足はどんなときでも感じることで、もっとやっておけばよかったと直前になるといつも思うもの。そう思わなくていいように時間を積み上げたつもりでも、やっぱり今回も、もっとやれたのにーという思いは確かにあって。。。。
なぜかというと、今日のタイトルの話。
確かに今年は、アメリカ行きもあってシューマンプロジェクトもあって、心も体もたくさんエネルギーを使っている年になっているから、やっぱり疲れがどこかでたまっていたんでしょうね。先週1週間、体調を崩して医者通いが続いていました。
最初はあれ、風邪かなという症状、で、いつもと違うのはすぐに熱があがった。しんどくて最初の2日は外出もできず、うーんうーんと39度ぐらいの熱にうなされ、3日目に近くのクリニックに。喉がかなり腫れていて、ひどい風邪でしょうと薬をもらうも、熱をさげたり炎症抑えたりする薬を飲んでも高熱が下がらず、翌日もう一度医者を訪ねると、ここでやっとレントゲン、血液検査となり、炎症を示す血液検査の値が肺炎レベルまで高くなっていて、即抗生物質点滴通いが決まる。熱がある中、毎朝、自分を必死で起こして着替えて、医者に通う日々。
合唱団の1週間前の練習は、土日の両日あって、私も両日一時間ずつ担当することになっていて、そのほかの自分が歌で参加する時間帯もぜったいしっかり出なくちゃと思っていた。しかーし、その心に反して症状はなかなかよくならない。とにかく薬を飲むためにとにかく何かを口に入れる食事のときとトイレ以外は、ほんまにずーーーっとダラーと寝てるしかできない情けない自分。どんどん体力が落ちていくのもわかるし、こんなんで間に合うんかなと、悲しくなる日々。
それでも医院の皆さんがナースや受付の方も含めて、コンサートの話をしたら、絶対間に合わせないと!点滴も腕に跡を残さないようにしないと!とすごくすごく励ましてくれて、前向きな気持ちにしてくれた。本番前の大切な体なんだから!と言ってくださって一緒にたたかってくださっている気がして、本当にうれしかった。そして、そんな人たちに励まされていると、自分もがんばらなくちゃって思えて。
もしかしたらこういうとき短期入院という選択肢もあったのかもしれないけど、通院したことで、そのあとなんとか自分でコンビニまで足を延ばして、口に入れたいものをその都度買うことができて、結果的にはよかったのかなとも思う。
結局、こないだの土曜の練習にはまだ体調が戻らなくて参加できず、日曜に少し長い時間をもらって自分の指揮するステージの練習をさせてもらった。医者以外の外出はその時が寝込んで以来初めてで、足はふらつくし、目の前はちかちかするしで、大きい声も出ないし、こんなんで大丈夫かいなって思ったけど、歌い手の皆さんがたくさん助けてくれて、いい練習をさせてもらえてまたまた感謝。でもまだ体調が十分でなく、くやしかったけど他のステージの練習には出られず、あとで録音を聴いたのみ。
熱は土曜ぐらいから下がりはじめ、月曜の点滴の後の検査で数値が「通常の風邪レベル」まで炎症が下がったということで通院は卒業。先生も含めて医院中が、間に合ったね!と喜んでくださった。
すぐにバリバリに活動、と思ったけどそうもいかず、食欲も少しずつ回復、目の前チカチカも火曜ぐらいまではあって、生徒さんとのレッスンもまだ最小限にとどめている状態。ピアノの自分の練習も来月に発表会があるという中なんだけど、レッスンは一度お休みしたし、なんと10日ぐらいまったく弾いてなかったという危機状態。昨日やっとまともに数時間練習して、筋肉は弱っているけど、ピアノが弾けるという喜びを改めて取り戻したいいお休みだったのかなとも思えたいい時間になった。私、やっぱり音楽を愛しているんだなと、実感。そして、その音楽をやらせてもらえているこの人生に、改めて感謝。
歌う方はまだ全力では試していなくて、まだ夜になると咳や痰が出て、その都度、それに見合った薬を飲まなくてはいけなかったり、服用する抗生剤も今朝まではあったり。
明日は前日練習。歌う方も指揮する方も、今の自分にできるベストを尽くすしかない。がんばりすぎてまた体調を崩してもいけない。自分の体と相談しながら、でも後悔しないように準備する、このバランスを考えながら時間を過ごしています。
明日の練習とあさっての本番、また一つ、一生の思い出に残るような素敵な時間になりそうです。
今回の演奏会を最後に引っ越ししてしまうメンバーがいたり、闘病中の人がいたり、介護が大変な人がいたり、仕事でしんどい思いをしている人がいたり。。。。いろんな人生の過渡期にさしかかっている人たちが、この日に向かって積み重ねてきた時間を大切に心にとめて、演奏したいです。
がんばってきます!
by butakotanaka
| 2016-09-02 10:44
| 日常生活