冬の旅の旅

去年の後半から、シューベルトの冬の旅という24曲からなる曲集を勉強しておりまして。ここ数年、アメリカの友人エリオットから伴奏を頼まれたことがきっかけで、ドイツリートを学ぶ日々が続いています。最初はシューマンのリーダークライス、次が詩人の恋。どちらも二年とか三年ぐらいずつかけて勉強した。そしてその二つはどちらも、あくまで伴奏できるようになる、というのがゴールで、そのために歌もわかっておきたい、と歌のレッスンに通ってた。

去年、詩人の恋の本番が終わって、次はシューベルトの冬の旅、と言われたときも、同じように勉強するんだろうなと自分では思ってたんだけど、今回は、自分も誰かに聞いてもらう歌をうたいたい、と少し方向転換。

たぶん、私自身の変化もあるのだと思う。ピアノの学びが深くなってきたことで、今まで大の苦手だった人前でピアノを弾くということが、少しずつ大丈夫になってきた。それは、うまくなったとかそんなんじゃなくて、マヂメに勉強するようになってきたら、適当に勉強してた頃より、「誰かと比べて落ち込む」ことが少なくなった、というのが一番かな。何を成し遂げるのでも、どんな分野でも、たぶん、自分より下のレベルの人もいれば、永遠に上のレベルの人もいて、いや、そもそも、レベルが上とか下とか語ること自体がナンセンスなのかも。一般的に言われる「レベルが下」という曲を演奏したとしても、人の心をつかむ素敵な演奏はあるし、超絶技巧をノーミスで弾いたとしても、誰の心にも届かない演奏というものが実際は存在する。

演奏って、その人がどのぐらい時間をかけて、エネルギーをかけて、その曲を愛してきたか、見つめあってきたかが透けて見える。

少しずつそんなことが分かってきて、自分の演奏、音色を誰かほかの人と比べるのではなくて、昨日の自分、前回の自分と比べて、少しでも成長していたい、そう思えるようになって、心に平安が訪れるようになった気がする。

ダメなことっていつもあるし、でもその代わり、よかったことだって、いつも必ずあるんだって、思うようにしてる。そしたら、演奏の後、いつも落ち込んでたピアノの演奏も、今回はこんなところがよかったなと思えるように。次はもっとこうしたいなって思えるように。

歌は、ピアノ以上に、コーラスでは歌うの大好きだし、指揮も嫌じゃないけど、一人で歌うのは本当に苦手だった。

そんな私が、冬の旅を一人で歌うのだーって勉強しているのは、自分の変化もあるけど、他からの後押しも。

ちょうど、歌の先生が去年の夏をもって、指導していた生徒さんによるコンサートに一区切りつけることになり、そのことで、指導する生徒さんの数も、半分以下に。残った数少ない生徒さんに、たくさんの生徒さんによるコンサートはもうやらないけど、目標をもって学んだ方がいいから、一人か二人でのジョイントとかの形で、小さくてもいいから自主コンサートをやりなさい、とすべての生徒さんに課すことにされたのだ。で、先生は私のことを伴奏もする人だとわかっているし、一人で歌うことがとても苦手だと知ってるし、生徒さんによるコンサートも出ていなくて受付のお手伝いしてただけだとわかってる。だから、私には強く押しては来なかったけど、どうする?と提案はしてくださった。

そのころ、私は冬の旅のいろんな録音を聴き、楽譜を眺め、解説本を読み、だんだん冬の旅の世界に引き込まれていっていたころで、本当にこの曲集が大好きになってきていた。この曲なら、この曲集となら、誰かに聴いてほしい、表現したいって思えるかもしれないって、そんな気持ちがわいてきていた。一つの大きなアリアとかを、どうだーーー!って聴かせるような声量やテクニックは私にはないけど、たぶん少しだけあるとしたら、コツコツ長く努力の積み重ねができるかもしれないことと、語学の勉強が好きだということ。ドイツ語の短い曲が24集まって、旅路の物語をつむいでいく、その間の心理的な変化を語っていくこの曲集なら、自分にも何かできるかもしれないって思った。

で、どこでどんな形かはまだすぐには決められないけど、やってみますって返事。24曲全部まとめての演奏は、積み重ねの結果、いつか訪れるといいなと思うけど、まずはその中から6曲をこの春にピアノの生徒さんたちに聴いてもらう機会があって、そして次の機会は、来月あることに!3曲だけと多くはないけど、音楽関係の友人、歌だけでなく楽器を奏でる昔からの友人たちとのアンサンブルの集まりで、今度は歌うことに。

春からドイツ語のレッスンに通い始めたことも、この曲集の歌詞を理解すること、語り方の感じを深めることに、とても大きな役割をかっていると思う。

今週、ピアニストさんとの合わせがあり、その翌日、月に一度の歌のレッスン。
その前のレッスンでうまくいかなかったこと、先生に指摘されたことを参考に、自分なりにさまざまな面から見直したことや、前日ピアニストさんとあれやこれやと、二人で悩みながら音楽づくりをしたいとなみが、うまくかみあって、先生からとてもよくなったと言ってもらえて、本当にうれしかった。

正統派のドイツリートになっているわよ。って最高の誉め言葉かも。
先生は特にドイツリートに思いが深い方で、ドイツ語のレッスンにも長年通っておられるし、そんな先生からそんな風に言ってもらえたことが何よりうれしいし、若いころから、私がもっともっと未熟でどうしようもなかったころから成長を見守ってくださっている先生からの言葉だから、もっと嬉しい。

先生とも話していたのだけど、
歌って、一度ええところまで来ても、ほんの少しのバランスが違うと、一気に崩れることがあるし、ゆがむこともある。肉体的なことだけじゃなくて、精神的なこと、心理的な感じ方とのバランスもとても大切で、それがうまくかみあわないと、何もかもがうまくいかない。

これからずっといい状態に保てるかどうかはわからないけど、今週のレッスンのこと、忘れないで心にもっておいて、保つ、のではなくて、恐れずに、失敗を繰り返しながら、さらに前に進めたらなーと思う。

失敗の数だけ学べる、先生もそうおっしゃっていたし、私もそう思う。
よかったとき、そこでとどまってじっとすることって、できない、と思う。じっとしてるつもりでも、いつの間にか後退するような気がする。とどまらない、恐れない、先を見る。これからもそうやって、歌もピアノも音楽の学びも、そして語学の学びも、いや、それだけじゃなくて、人としての生き方にしても、全然頼りない私だけど、失敗を恐れずに学んでいきたいなー。

しかし。
55歳になって、何か特に集中することがあると、以前より疲れやすくなったことは否めない。

もう一つ思うべきことに、休むべきときは無理をしない。これもあるな。
時々はだらしない自分を許してあげて、疲れが癒えたら、また進み始める。
これも大切。
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# by butakotanaka | 2017-10-06 11:32 | 日常生活 | Comments(0)

すっかり秋に。。。

今日は朝からずっと雨で、夕方になっても雨。
振り返ってみると、あっという間に夏が終わり、いつの間にかヒートテックの寝間着を着ております。で、クリちゃんも、しっかり布団の中にもそもそと入ってきて、スヤスヤ。

昨日、我が家としてはかなり思い切ったお買い物をしました。
パソコン!
もうパソコンは世の中から無くなるんちゃうんか?
スマホで十分やろ、百歩ゆずってもタブレットやろと、ここ数年のテクノロジーの進歩に私たちもそう思いかけてはいたのですが、それと寄る年波とのバランスが悪くなってきまして(^oo^;)

15インチのパソコンを3年ぐらい前まで使ってたんだけど、ある日、コーヒーとかをどばーってキーボードの上にこぼしまくった。そしたら、キーのうちいくつかが反応しなくなった。涙涙('oo')(/oo;)ええパソコンやったのにー。いや、満点やったかというと、実はその前数年ぐらい、しょっちゅう「プロファイルが読み込めません」と、そのユーザとして入れないから、データを無理やり移行したうえで新しいユーザを作る、でまた入れなくなる、という不具合は続いていたのでした。でも、たくさんあるハードディスクはまだいっぱいには程遠いぐらいやったし、処理能力は確かに高い。だから早い、で、画面大きくていざというときは見やすい。なので、いくつかのキーが反応しなくなった後も、とりあえずの処置として、たこぶは少し小さな12インチの中古パソコンを、私は、オフィスソフトが安い、ウインドウズタブレットの10インチぐらいのを、両方とも三万円とかそんな感じの高級ぢゃない路線で買い替えて、使っておりまして。

いつかしばらく置いて乾燥したら、反応しなくなったキーが復活するんちゃうかという、かすかな希望もむなしく、その後何度電源つけて立ち上げても変わらない。USBで外付けキーボードつけたらいけるから、場所とるけど、それでなんとかして、普段は一回り、二回り小さな廉価買い替えのマシンでやっとりまして。

そうそう、それ以外に、もうずいぶん前から、私も旦那様もアマゾンのキンドルタブレットをそれぞれ持っていて、音楽聴いたり、本を読んだり、ちょっとしたメールチェック、ニュースや天気のチェックはそれで充分。立ち上がりも早いし、ウィーンってモーターの音もしないし、もしかして、これでずっとええんちゃうか?とも思っていたのですが。。。。。


時々、大きな画面だといいなーってことがあると、その決心が揺らぐのですな。
たとえば、たこぶの場合は、楽譜の入力。音楽ソフトで楽譜を入力してコーラスの皆さんのために提供しているわけですが、けっこう細かく目を使います。
私の場合は、長いメールを書くときや、今みたいにブログ書くとき、それから時々だけど翻訳の仕事のときは、めちゃめちゃ揺らぐのですー。
だって、ネットでさまざまな情報を検索しつつ、原文も表示したうえで、訳文を書いていく。大きな画面だと一度に複数画面表示させても大丈夫だけど、小さいと一つずつ切り替えなければいけない。それに私のはタブレットの10インチについてるカバー替わりの狭いピッチのキーボードで、配列も正式のと違うから、しょっちゅう打ち間違う。戻ってばかり。旅行に持参してそこからメール書くぐらいならいいんだけど、仕事や長文のメールとなるとやはり物足りない、というか、疲れるしエラーも増えるし、あかんかもな、って思いが、旦那様も私も別々に徐々に高まってきておりまして。
週末、ふと私が、「なっ、大きなノートパソコン、あってもええかもな。前のやつ復活無理みたいやしさ。」というと、旦那様も待ってましたとばかり、ワシ(^◎^)もそう思っててんー!って。

二人の気が合ったところで、土曜はネットで売れ筋を調べまくり、レビューを読みまくり、二人それぞれのニーズや希望価格帯を書き出したうえで、いつもお世話になってるビックカメラに日曜お出かけ。

私のは、たくさんのハードディスクはいらないから、読み込みが早いSSDタイプで、でも、仕事のためにあったほうがいいから、オフィス付きのを。希望のがちょうどいい価格で見つかりましたー。マウスコンピュータのです。

たこぶのは、音楽をたくさん読み込んでためていきたいから、処理速度がある程度早く、ハードディスクも大きいほうがよくて、でもオフィスは私のだけで十分だから、キングソフトバージョンでOK。で、キーボードの打ち心地にはこだわりがあるので、打ちやすいのを。ということで、たこぶくんは、レノボのシンクパッドシリーズのカスタマイズで希望通りのを。

ほんの少し想定の予算を超えたけど、それはどうせ買うのならこのぐらいのレベルまでと二人で納得ゆくまで検討した結果。店員さん3人が私たちの要求に見合うものをと、最初から最後まで丁寧にいやがらず対応してくれはりました。

あとで、レノボのお兄さんに、私たちがキーボードの打ち心地が、こっちがええ、こっちはやりにくい、というのを横で聞いてて、ええ勉強になりましたーっておっしゃってました。お兄さんには違いが分からないんだって。今時はこだわらない人も多いのかなー。

で、別のお兄さんは、たこぶがローマ字入力で、私がカナ入力で、二人で試し打つのを見て、カナ入力の人、もしかして初めて目の前で見たかもしれず、早いですねーってびっくりしてはった。

なんばのビックカメラは、たぶん、何年か前はヤマダとかヨドバシとか東京からでかい電気やさんが進出してきて、あまり業績がよくなくて、店舗面積減らして、中に、ソフマップやマクドや100円ショップがかなりの面積で入居してたんだけど、昨日行ったらそのすべてがなくなってて、全部がビックカメラの店舗に!

アジアの観光客がたくさん買ってくれることもあって、もうかってはるんかもねっ。

パソコンとかタブレットのお買い物って、ここ最近はネットで済ますことも多かったんだけど、今回改めて実際触ってみて、打ち心地や画面の見え方を確かめて買えたのがよかったなー。キーの打ち心地はもちろんだけど、キーのピッチだけみたら、大きさ十分やなって思うたとえば12インチとかのも、画面の広さが物足りなくて、大きすぎるかもって買う前は思ってた15インチに二人ともなったのであった。

考えてみたら、もう50代後半に入ってきた私たちも、これからどんどん老眼が進むわけだし、旅行や外出にはタブレット持っていくとして、家においておくパソコンは、昔のデスクトップみたいな考え方で、机の上の定位置にずっといるみたいな感じだから、大きくてもいいのかもしれない。

で、さっそくこうやってブログを書く気になるわけだから、こういうことにも影響与えておりますなー。

これをきっかけに、もう少し頻繁にブログをしょうもなくても、更新したいな。日々書いてると、日々の想いも出てくるし。そういうのも悪くない。
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# by butakotanaka | 2017-10-02 19:23 | 日常生活 | Comments(0)

自分の状態が反映されるということ

こないだ個展を見に行った感想を書いたとき、ネガティブなエネルギーにさらされて弱っているときでも、作品に向かい合い続けることの難しさ、を思ったと自分が書いたことが、ずっとあれから心に残り続けている。

音楽を聴いたり、絵を見たりするとき、その時の感想って、同じものを聴いたり、見たりしても、その時の自分の状態によって本当に違うなぁと。
癒されたり、励まされたり、落ち着いたり、元気をもらったり。
こないだあんな感想を書いたときの自分って、しばらく安定して練習したり、自分磨きができていない状況だったり、東京で特別な非日常の体験をしてきて、どこか心の中が興奮しているというか、平和でない状態やったんやろなぁ。嬉しい興奮もあるし、不必要な興奮もあるし、疲れもあるのかも。

世間はお盆休みだけど、うちの旦那様の会社は、それぞれが自分の希望で夏休みをとるので、今週お休みの人は多くはあるけど、旦那様は普通に今朝も出勤していきはりました。

私は今週金曜に、春以来久しぶりにピアノの友人とシューベルト歌曲の合わせをするというのに、全然準備が十分でないから、少し生徒さんが少ない今週、金曜までに集中してやらねば。

やりたいことが複数あると、集中するのは難しい。
時間を分けたり、日を分けたりして、今日は特にこれ、今は特にこれ、とすべきだけど、一つをやっているともう一つが気になったり、計画していても、思ったよりも気持や体が疲れて、休んでる間に一日が終わったり。

50代に入って、老眼も進んできて、人生ってまだまだ先が長いと思ってたけど、案外短いのかなーとも思いだして、そしたら、あせっても仕方ないのに、妙にあせったりして。

若かった頃の自分は、まだまだ時間があると思っていて、でもって、自分に対しても思いあがっていて、自分はけっこうできる人とか、根拠のない自信があって、努力や積み重ねをしない人だった。

少し年齢を重ねて、積み重ねることを覚えてきたら、たった一つのこと、一つの作品に向き合うのに、本当に膨大な時間が必要だと分かってきて、そしたら、人生が短く思えてきた。

でも、落ち着いて。
短く思ったところで、能率よく使えるわけじゃないんだし。
できるところまでしかできないし。
いけるところまでしかいかない。

まだまだ足りない、まだまだやりたい、そう思いながら人生を閉じるのが、きっと幸せなのだと思うし。

時々、若いころもっと努力していたらなぁとか、そんな後悔の気持ちも浮かぶけど、若いころは若いころで、遊んだり無駄に過ごしたような時間が、それはそれでどこか自分の栄養になっていた、そうだ、マヂメに何かに向かい合う時間だけでなくて、人と触れ合ったり、どこかを訪れたり、誰かと話したりする時間だって、結局は自分を磨くことにつながってるんだし。ずーーーっとたった一人で練習や研究ばっかしていても、そこで学んだ喜びを誰かとシェアする喜びがなければ、その喜びはきっと半分なんだろうし。

こうやって、わけのわからんことを、ぐるぐる書きながら、夏の非日常な出来事の後、自分を落ち着けて、また地道に一歩一歩進んでいく日常に戻ろうとしているのかな。

今日は昨日までより、ちょっと涼しい?冷房つけなくてもいける感じ?
よし、これからちょっと歌詞を読んで、歌の練習やろ。ピアノもね(^oo^)
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# by butakotanaka | 2017-08-14 09:53 | 日常生活 | Comments(0)

懐かしい再会と新しい素敵な出会い

8月ももうすぐ中旬。時のたつのは本当に早い。
そして、今年の夏も、暑いーーーー!!体温より高くなったりすると、何もする気になれなくて、ほんと情けない日々です。

そんな中、色々な事情もあり、所属する合唱団の9月にある演奏会の出演をお休みすることになり、コンスタントに活動することは無理だけど、イベント的な音楽機会なら参加できるかもと、もう30年以上前から続く東京でのオーケストラのイベントに、先週、12年ぶりに参加してきました。

この仲間たちに私たちが出会ったのは、私がちょうど30歳になる頃だから25年ほど前。まだインターネットが始まってない頃で、そのときには新しかったパソコン通信という媒体があって、パソコン(その頃の個人用パソコンはとんでもなく高かった!だから持っている人もまれ)やワープロ(こっちの方が安くて一般ぴーぽぉでも買えたのだ)にモデムなるものをつけて、電話とつないで、ダイヤルアップからネットにつなぐ、ということをしていました。NECがやってるネットと、富士通がやってるのがあって、私は富士通のニフティサーブという方に誘われて入会。その頃ITとかネットというと、かなりオタクというか、一部の人の楽しみで、1か月の費用も電話代とネット代と両方でかなり高くて、数少ない人たちの集まり。で、圧倒的に男性が多かった。

そのニフティサーブの中に、クラシック音楽フォーラムなるものがあって、クラシック音楽好きが集まって交流していたのですね。まだ写真や絵は送れない環境で、あげられるのは文字のみ。だから、逆に、雄弁でないといけない、というか、細かいニュアンスもすべて言葉で表現しないといけない。その頃、この媒体を通じて交流した人たちの文章能力って、今から思いだしても、高かったな。

最初は、ネット上で、レコード聴いた感想や演奏会の感想、自分の好きな音楽について、とか話し合い、コメントつけあう感じだったのが、そのうち、飲み会しよう、一緒にコンサート行こうと、まずご近所さん同士が仲良しになって、そしてそこから発展して、一緒に演奏しようというプロジェクトに。

毎年夏にあるこのオーケストラのイベントは、何か月か前から企画を練り、どんな曲やるのか、だれが指揮するのか、コンマスするのか、ソロするのか、楽譜はどうするのか、大型楽器のレンタルの手配、ホールとの折衝、製本など、何から何までメンバーの手で運営されています。

オケのことに詳しくなかった私たちも、10数年前まで何度か参加しているうちに、楽器の友人が増えて、アンサンブルしてもらったり、それぞれの楽器の苦労、オケの運営のことなどたくさんのことを学びました。

今回、夏の予定が少しだけゆっくりしたので、久しぶりに参加するチャンスだねということで、直前に参加を決めて、ほんとに直前の2週間とかぐらいで、だだだーと準備。いろんな体験ができて、面白かったー!

旦那様は3分間指揮者コーナーというところで、ブラームスの交響曲の最後の3分間を指揮。毎日楽譜をにらんで練習してはった。

私は、カヴァレリアルスティカーナというマスカーニのオペラの中から間奏曲。これを指揮した。大好きな曲だったけど、いざ振るとなると、本当にゆったりした曲なので、腕の動きが余ってしまうというか、やりたい表現をうまくラインにつないでいくのが、本当に難しくて、苦労したけど、当日は、楽器のみんなが、自分の指揮に本当に吸い付くみたいに一体になってくれて、25年前からの友人が半分以上、そしてその二世たち、新しく出会った人たちも並ぶ面々を前にしての指揮は、気持いいというのを超えて、胸が熱くなる感動の時間だった。短い曲だけど、しみじみと今までの友情に感謝の気持ちが沸いて、一生忘れられない思い出になった。

オーケストラのイベントだから、歌しかできない私たちはほとんど見学なんだけど、朝の準備のときに製本作業に参加したから、自分が貼り付けた楽譜をどんな風にめくって演奏してくれてるのかなー、ちゃんと貼れてたかなと、そんな細かいポイントにドキドキしたもしたし、一曲だけ、ブラームスのシンフォニー全楽章で、コントラバスが薄いということで、シンセサイザーで弾いて応援するというのがあって、これがけっこう大変やった。2週間、毎日何度も聞いてベースのパートを弾こうとするも、リズムが難しすぎて、全然わからん!小節の最初がこんごらがって、すぐにわからなくなる。仕方なく、他のパートをまず勉強してそこから自分のパートを知るという作業を延々と繰り返し、楽譜に書き込み、当日が近づいてきて、やっと楽譜に目が追いつくように。当日は、少し落ちたり間違ったりしたけど、オケの中に参加している体感は最高!いやー、ええ勉強になった。

そして、合唱隊としては、大物のブラームスのドイツレクイエム全曲!私が歌ったアルトパートはなんとたった3人!アルトは音が低いし、それでオケに合わせてその人数はほんと大変。しかも過去に歌ったことがないので、ドイツ語つけるのも音をとるのも、ほんとに難しくて、2週間毎晩、自分のピアノの練習が終わった夜遅くに、たこぶと二人で練習がんばって、当日はなんとか満足できるぐらいまで歌えた。

私たちは一部分だけの参加だったけど、オケの楽器の人たちはこういう準備をすべての曲で、それぞれのレベルでやってはるわけで、ほんとすごいエネルギー。時々ほころびはあっても、音楽の流れができてしまう、そして、ときに素晴らしい奇跡が起きることもあって、音楽をする喜びの根源というか、そういうものが詰まったイベント。この仲間になれたからこそ、その後の人生で深まった私の音楽の成長があるわけで、改めてこの仲間に出会えたことに感謝の気持ちでいっぱいになった。合間の時間は、介護だったり大病の経験だったり、子育ての大変さだったりを話して、それはそれで同窓会って感じで、年齢なりの話題。それも楽しかったよ。

今回はホテルには一泊だけして、残りの2泊は横浜の友人宅にお世話になった。彼女と旦那様、そして娘ちゃんとも25年来続く関係。生まれる前から知っている娘ちゃんとも、今回たくさん話せて交流できて、彼女の成長ぶりが嬉しかったし、心優しい人に育ってくれていて、なんか親戚のおばちゃん気分で頼もしかった。色々苦労もあると思うけど、このまままっすぐ自分のいいところを信じて伸ばしていってほしいな。



でででで、帰宅して、荷物もなんとか片付いて、落ち着いてきた昨日、友人の二人展に奈良まで出かけてきました。

友人の命を大切にしたい、人間って一人一人が素晴らしい、あせらなくてものんびり生きよう、いろんなものに目を向けようみたいな視線の言葉とほのぼのする絵とのコラボ作品には、いつもいつも心が温かくなる。時々そんな作品をハガキで送ってきてくれるのだけど、特別な贈り物を神様から与えられた人だなと、今回もしみじみ。これから、もっといろんな人たちに彼女の作品を知ってほしいなー。

で、今回、初めて拝見したのが、その友人と同じ職場で薬剤師として働きながら、切り絵のアーティストとしても活動しておられる石賀直之さん。

とにかく、すごいよ!彼のウェブサイトをぜひぜひ訪問してみてくださいませ↓

http://www.naoyuki-ishiga.com/event.html

鳥や花や草がモチーフになっていて、切り絵だと思えないぐらいの細かさで、すごく新しいような、それでいて古の昔にもつながるような、不思議な印象を受けました。

お二人に共通して言えるのは、こういう根気やインスピレーションが必要な作品を、何年もにわたって生み出し続けているということの素晴らしさ。心が研ぎ澄まされていたり、集中されていないといけないし、でも、二人とも普段はフルタイムでお仕事をされているわけで、仕事やその他、人生には、そういう集中を乱されるような、ネガティブな出来事も起きるだろうに、そんな、なんというか悪魔の誘いというか、マイナスなエネルギーにおそわれることがあっても、どこかでまた自分を取り戻して、作品に向かうって、そんなに簡単なことじゃないと思う。

いや、でも、もしかしたら、この作品との向かい合いがあるからこそ、時々は、そのネガティブなことから救われるのかなー。私なんか、レベルが低いから、そのあたり、ちゃんとは分からないんだけど。

それでもね、東大阪の片隅で、ちびちびと音楽を愛して続けている私には、どこか通じるものがあるような気もしたのでした。毎日、音楽と向き合って、磨きたい、というか、作品そのものじゃなくて、それを生み出す自分の体、基礎的な技術も含めて、向き合って、進んでいきたいと思うけど、体調が悪くなったり、気持ちが萎えることがあったら、それを理由に寝込んでしまったり、さぼってしまったり、そして、そんなことがあったんだから仕方ないって、あきらめてしまう自分がいて。でも、そういうことって、あまりなくならなくて、ほっといたらずっと起き続けたりして、そしたら、いつの間にか、かなり長い間、、何もしていない自分がいて、次に向き合ったとき、あまりのギャップ、衰えに愕然としたり。

ここ数年、そんなギャップが空くことが少し減ってきて、マイナスのときには、だからこそ、瞑想のように、進まなくてもいいから、とにかく向き合おうと思えるようになってきた。そしたら、そのことで、少しマイナスがプラスに向いたりして救われることも。音楽やっててよかったと思えることも。人と向き合うことに疲れたら、音楽と向き合うことで救われたり。

描く、絵を切り抜くという芸術と向き合っているお二人にも、そんなことがあるんじゃないかなー、って、尊敬の念と共に、どこか勝手な親近感をもって、昨日の作品を楽しませていただきました。

出かける前は暑くてしんどくて、迷ったけど、思い切って出かけてよかったです(^oo^)

さっ、連休は、来週の冬の旅の合わせに向けて、歌の練習、しなくちゃ。ドイツ語ドイツ語ーーーー!!!
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# by butakotanaka | 2017-08-12 12:45 | 日常生活 | Comments(0)

生徒さんのおさらい会とピアノ発表会終わったー!

二か月のごぶさたでしたー!

その間に、ぶたこ門下の生徒さんたちの小さなおさらい会と、私自身が生徒の一人として出演したピアノ発表会が終わりましたー!

おさらい会の方は、いつもギリギリの時期になると、生徒さん一人一人がいろんな状態になって、技術的にも心理的にも指導する側の資質が試されるなーといつも思う。追い詰められ、絶望的になる人もいれば、気楽すぎて練習不足になる人とか(^oo^;)
後者は大人には少なく、うちの門下では数少ない子供たちが今回このタイプかなー。で、本番の日のお茶の時間、「我が家が一番練習できてへんかった!」と告白。自分でこれでええわ、と思ってしまったら残念だったけど、しっかり自覚しているわけだから、次回これを教訓にもう少しエンジンをしっかりかけてくれることを期待。

オトナな人たちは大体の場合、一年近くかけて当日演奏する曲をとてもゆっくり準備してきているから、最初のうちはまだまだ時間があるから大丈夫と構えているけど、だんだん本番が近づいてきて、こんなに時間かけてこの程度かよーって、自分自身に失望することもある。あまりにゆっくり時間をかけて、あまりにゆっくり進歩しているので、自分の進歩が見えていないことも。だから、あかん、もうあかん、来年は出ないーっとか、次回はものすごーく簡単な曲にして余裕で弾きたいー、とかいろんな反応が。それをなだめつつ、大丈夫進歩してる、大丈夫弾けてる、いやそうは言うけど一年かけるねんから挑戦できる曲の方が面白いで、とか、いろんなその人に合わせた言葉をかけるんだけど、選択は難しい。

それから、本番直前に最後どんな練習をすればいいのか、やりすぎる人には、あまりハードな練習を与えると指を壊すし、弾く練習ばかりする人には、他の演奏をネットで聴いたり、楽譜を弾かずに眺めていろんな書き込みをしてみたりをすすめることも。確実性がほしい人には、目をつぶって弾いてみようとか鍵盤をまったく見ないで弾いてみようとか、いろんな感覚の刺激を。そういうすべてのこと、自分自身が本番に向かうときに試してきたことで、その時によってどういう薬が効くのかは、本番になってみないと分からないことで、本当に難しい。

私は本当に幸せな指導者だな、と思うのは、どの生徒さんもこの小さなおさらい会のことを大切に考えてくれていること。回数を重ねるごとに思い出も重なって、さらにまた大切なものに。ほぼ同じメンバーが一年ごとの進歩を見守りあっているので、今年も、自分では全然進歩してへんやんーって思って落ち込んでいた人たちが、仲間によって、去年と全然違いますよー、ええ音になってますよーって言ってもらえて、初めて出てよかったー、やってよかったー、進歩してるんやって実感する。そして来年はもう出たくないって言ってた人がいつの間にか来年は何にしようって考え始めて、簡単な曲しかしたくないって言ってた人が、少し挑戦する曲をまた選んでくれる。

今年も、そんな互いの成長を認め合う嬉しい音楽会になりました。

そして、このおさらい会で私が挑戦した初めてのドイツ歌曲。しかも6曲!歌としては、そしてピアノとのアンサンブルとしては、自分たちの今できるベストが尽くせたんじゃないかなと思う。しかし、メガネをかけ替えるの忘れていて一曲目の間奏で慌ててかけ替えたり、ピアノの蓋の角度を変更するのを忘れていたり、いろんな失敗も!演奏を始める前に、ちゃんと予定していたことができているか、しっかり確認しないと、と学びましたー。

嬉しかったのは、聴いてくれた生徒さん(みんなピアノの人たち)が、歌にもそしてドイツ歌曲にも縁がない人たちなのに、楽しんでくれたこと。生で聴くのは初めてという人たちばかり。難しすぎてわからないー!という反応も覚悟していたんだけど、子供たちも含めて、長い演奏時間、集中して聴いてくれて、終わった後の感想でも、もっとわからないと予想していたけど美しくて素直に心に入ってきた、と言ってくれた生徒さんがいて、とても励まされた。

そう、大きく励まされた。
で、当初の予定では、このおさらい会で全24曲の曲集から毎年6曲ずつぐらいを積み重ねて4年ぐらいかけてやっていこうという話だったけど、4年って時間かけすぎかもねって終わった後ピアニストさんと話し、来年いっぱいでなんとか24曲仕上げて、親しい人たちだけの前でもいいから、聴いてもらう集まりをするのもいいかもねって、そんな流れに。実現するかどうかは神のみぞしるーだけど、そのつもりで勉強を進めることは、いいモチベーションになるもんね。そんな機会が実現したら、うちの旦那様(^◎^)に解説を担当してもらうのもいいかもーって。そんなんできたらええなー。


このおさらい会が4月の後半で、そこまではピアノの練習にどうしても気持ちが傾ききれてなかったけど、終わって以降は、おのずとピアノ中心の日々に。6月18日の発表会、まだまだ練習は十分でない。。。ともいえるけど、よく考えたら、今の自分の基礎的なテクニックでは、精いっぱいのところまでがんばれたのかも。最後の2週間ぐらいは、ほぼ7時間とか8時間とか弾いてたし。4日ぐらいはあちこちのスタジオの違うピアノでも練習したし。特に最後の1週間、先生からは通し練習を中心にし、部分練習はほどほどに、と釘を刺されていたのにもかかわらず、1日の練習できる時間が長かったので、通し中心にするは、逆に指が無理して痛くなったりするから、私の場合はやっぱり、基礎のエクササイズ、ゆっくり練習、リズム替えなどを毎日けっこう十分やっていた。で、結果的には、私にはそれでよかったのかなと、終わってみて思ってるところ。私には子供もいないし、協力してくれる旦那様もいてくれて、これだけの時間を練習にとれることは、とてもラッキーだなと改めて実感。

弾いた曲はショパンのバラード4番なんだけど、ぜったいぜったい一生弾くことは無理とあきらめていた大曲。たくさんミスはあったけど、でも、練習で目指した響きの充実やフレーズ作り、スムーズな音楽の流れは、もちろん完璧じゃないけど、やるだけやったという気持ち。終わった後、先生からも、やりましたね!ってメールをいただいて、精神力が強いということを特に感じたと言ってもらえた。先生には、本当に粘り強く、そして適格なご指導をいただいて、ほんまに感謝。これからももっと長く指導していただきたい。

1回1回、自分が出演するとなると、仕上げることのしんどさと向き合って、ほんまにしんどくて、生徒さんたちと同じように、もう出たくないーとか、もっと簡単なんにしといたらよかったー、余裕で弾いてみたいー、もっと早くからエンジンかければよかったー、本番で真っ白なったらどないしょー、とか、果てしなく後悔や悩みや苦しみや不安が押し寄せる。で、本番前ギリギリになってくると、こうなったら開き直るしかないって方向に。で、自分自身がこういう体験を積み重ねるからこそ、生徒さんのしんどい思いが理解できるから、だからこれも大切なことなんだなと思う。

私は大学でピアノを専攻したわけでもないのに、ピアノを指導しているわけで、もちろんスキルが足りないってこともあるけど、試験やコンサートで人前で演奏してきた体験が圧倒的に少なくて、そういうことのために、徹底的に仕上げるという根性が今まで足りてなかったなーって思う。そしてこの数年、このトシになって、そういう体験を重ねていて、改めて、ピアノを専攻しそのあとピアノを弾くことを仕事としている人たちって、すごい人たちだなって尊敬。

これから後、どのぐらい、こんなにがんばれるのか、まったくわからないけど、やれるところまで、続けていきたいかな。しんどいけど。うん、でも、やることなくなるのは寂しいしね。

ってことで、発表会が終わったら、しばらくほったらかしにしていた声楽の方にしっかり戻らなくては。ピアノの新曲の譜読みもあるし、楽器の友達とやろうと言ってるアンサンブルも。やることがある、目指すことがあるというのは、素晴らしいことだと信じて。

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# by butakotanaka | 2017-06-26 13:21 | 日常生活 | Comments(0)


ぶたこな日々(^oo^)にようこそ。音楽で言葉で心で、今年もいろんな人と対話したいなぁ。


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